11/1(金)に文部科学省から驚くような発表がありました。2020年度(現在の高校2年生)から開始が予定されていた英語の民間試験の活用を2024年度(現在の中学1年生)まで延期する、というものです。1年先を見て行動していた高校2年生、学校の先生方の驚きと混乱は察するに余りあります。
私たち学習塾にとってもこの延期は驚きでした。ですが、様々なメディアを通じて報じられていた通り、まだまだ解決すべき問題点が山積していた現状を考えると、どこか納得できる部分もあるような気がします。
そもそも英語の民間試験の活用が持ち出されたのは、記述力に代表される「表現力」をはじめとした4技能(読む・書く・話す・聞く)を試すためのものでした。現行のセンター試験がマーク式なので、その4技能を測るには不足だ、という判断です。
ですが、センター試験の問題を見れば見るほど、思考力を上手に測ることができる、良く練られた問題であることが分かります。もちろんセンター試験のみで4技能を十分に測るのは難しいことですが、手近な教材として優れているのは間違いありません。
今、センター試験対策授業を通じて、「頭をきちんと使って考える力」の大切さを高校3年生に話しています。それは来年度以降に試験の形式が変わっても、ずっと同じように必要とされる力です。民間試験を採用したり、延期したり、と状況が変わっても、きちんと対応できるような本当の「思考力」を生徒たちにはつけてほしいものですし、私たち講師も「思考力」を伝えられる授業を行っていきたいと思います。